犬が悲しそうに鳴く遠吠えには、様々な理由、意味、心理状況が背景にあります。どのような理由で犬が遠吠えをするのかをはじめ、急に遠吠えするようになった場合の注意点、遠吠えをやめさせるトレーニング方法など気になるポイントについても紹介します。

犬の遠吠えは本能的なもので、オオカミと同じように長々と続く、悲しげで大きい鳴き声です。短く単発的な普通の鳴き声とは違っています。
また、犬が遠吠えをするとき、空を仰ぎ首を伸ばしている姿をよく目にすると思います。これには所説あり、声帯を伸ばすことで多くの空気を吐き出すことができる、つまり遠吠えしやすい姿勢をとっているとする意見もあれば、より遠くまで声を届ける、自分の存在を知らしめるためだと考える人もいます。
犬が遠吠えをする理由や意味はいくつかあり、心理状態も異なります。
また、犬の遠吠えはオオカミと共通する理由もあれば、人間と暮らすように進化・成長する中で、遠吠えの理由も進化してきたことが考えられます。いくつか遠吠えの理由、意味、心理状況について紹介します。
オオカミと同様、犬の遠吠えは群れの仲間に帰り道を教える手段になる、とDogster*¹は言います。これは実際に群れで暮らす野生の犬だけでなく、人間の家族や自分の世話をしてくれる人を群れの仲間とみなしている場合にも当てはまります。あなたや家族がしばらく留守にしているときにワンちゃんが遠吠えをするのは、これが理由かもしれません。
犬はライバルの犬になわばりを主張するため、また、なわばりに脅威をもたらしそうなものを遠ざけておくために遠吠えをします。1頭が遠吠えをすると近所の犬たちが一斉に遠吠えをし始めるのは、これが理由かもしれません。互いにそれぞれのなわばりを主張しているのです。
犬は近くで鳴ったサイレン、楽器、テレビの音や、あなたの歌声などに反応して遠吠えをすることがあります。その遠吠えは、その音が嫌いだという抗議の意味かもしれませんが、逆にその音が好きで一緒に参加したいという心理があるかもしれません。
余談ですが、犬が遠吠えしやすい音にはいくつかの特徴があります。それは、動物の鳴き声、騒音・トラブル音、気象の変化による音(暴風音など)です。愛犬が遠吠えしているときに、これらに該当する音が発生していないか確認することで、遠吠えの理由を特定できるかもしれません。
Rover*²によると、犬は恐怖、不安、悲しみなどの心理表現のために、また快適さを求める気持ちを伝えることを理由に遠吠えをすることがあります。とくに分離不安の犬は、世話をしてくれる人が自分から離れたときに遠吠えすることが多い、といいます。
同様に、身体的に苦痛や不快感を感じている犬も、世話をしてくれる人に注意を向けてもらおうとして遠吠えすることがあります。遠吠えの理由が分からないときは、犬の痛みのサインが現れていないかも確認してみましょう。遠吠えが続いているのに理由が分からないときは、獣医師に相談してください。
子犬は生後1年間、ワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成犬は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢犬や特別なケアが必要な犬は、より頻繁な検診が必要になる場合があります。
子犬も大人の犬と同様に遠吠えをします。子犬は、とても好奇心旺盛で遊ぶことが大好きです。遊び足りない、退屈な状態になると、もっと遊びたいという心理で飼い主の気を引こうとして遠吠えをします。また、子犬は多くのものが新しいものであり体験となります、また家族と離れることに対して不安を感じやすいので、既に紹介した精神的苦痛の表現を理由として遠吠えすることがあります。
説明してきた理由を背景に、犬が急に遠吠えをすることはあります。しかし、健康面での問題がある可能性がありますので注意が必要です。Roverは、加齢に伴って犬が遠吠えするようになることがある、としていますが、これは特に、認知症、および視力や聴力の低下で混乱してしまうシニア犬が当てはまります。気になる場合は、獣医師に相談して病気が原因なのか特定してもらうようにしてください。
遠吠えはすべての犬に共通して見られますが、Dogsterによると、遠吠えしやすい品種があるそうです。ダックスフンド、ビーグル、バセットハウンド、ブラッドハウンドなどの猟犬や、柴犬、ハスキー、アラスカンマラミュート、アメリカンエスキモードッグがそのように言われています。
遠吠えをしにくい品種もあります。もちろん、個体差や様々な要因による影響を受けますので一概には言えません。ただし、一般的には、穏やかで温厚な性格を持つグレイハウンド、ボルゾイ、また、内向的な性格を持つチワワ、トイプードルなどの小型犬も遠吠えしにくい品種と言われています。
犬が遠吠えする理由はいくつかあるため、遠吠えをやめさせるトレーニングもさまざまです。痛みや騒音が直接の原因になっている場合は、トレーニングが必要なほど遠吠えしないでしょう。でも、あなたのワンちゃんがきっかけで、夜に近所中の犬たちが遠吠えしてしまうような場合には、トレーニングをしたほうがいいかもしれません。そうはいっても、遠吠えは本能による行動なので、遠吠えをしないように教え込むのは時間がかかります。無理にやめさせようとして、遠吠えしている犬に罰を与えてはいけません。なぜ叱られているのか、犬にはほとんど理解できないからです。それよりも、良い行動をしたときにほめてください。遠吠えをやめたときに、たっぷりの愛情を注いだり、ときにはおやつを与えたりするようにします。遠吠えを始めたときに、ワンちゃんが好きなことや興味のあることに注意を逸らしてあげるのもいいでしょう。
さて、犬が遠吠えするわけが分かりましたか?結局、理由はさまざまでしたね。でも、はっきりしていることがひとつあります。それは、犬は単にあなたの気を引きたくて遠吠えすることが多い、ということです!しかし、愛犬が急に遠吠えするようになった場合は、健康面での問題が原因となっている可能性があります。特にシニア犬では注意が必要ですので、獣医師に相談して原因を特定してもらうようにしてください。
参照先:
*1 https://www.dogster.com/lifestyle/why-do-dogs-howl-or-sing
*2 https://www.rover.com/blog/why-do-dogs-howl/
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