急性とは異なり、慢性腸症は徐々に現れ、長期間続く傾向があります。下痢や体重減少が一般的な兆候です。これも、食物有害反応、免疫反応、遺伝など、原因はさまざまです。

大腸に炎症が起こすことを「大腸炎」と呼びます。この症状は非常に特徴的で、ほとんどの猫に共通の兆候が見られます。例えば、急いで排便をしようとしているように見えたり、排便をしようと力んでもあまり出なかったりします。また、大腸炎の典型的な兆候として、便に鮮血や粘液が混じることがあります。

人間と同じように、猫が便秘になると排便が困難になり、トイレに行く頻度が減少することがあります。原因はさまざまで、骨や羽毛、毛を摂取すると便が硬くなり、排便が困難になることがあります。特に毛が多い長毛種の猫や、腸の動きが鈍い猫は便が固まって排便が難しくなります。また、シャム猫のような特定の品種は便秘になりやすい傾向があります。このような状態が慢性化すると「巨大結腸症」と呼ばれる疾患に発展することがあります。

猫の膵炎は複雑で、兆候が明確でないため診断が難しい場合があります。兆候には、嘔吐、無気力、食欲不振などが含まれます。症状が出たり出なかったりすることがあり、食物有害反応や炎症性腸疾患などの他の問題と併発することがよくあります。

猫はさまざまな理由で特定の食物に望ましくない反応を示すことがあり、このような反応は総称して「食物有害反応」と呼ばれています。本当の意味での食物アレルギーは一般に考えられているよりも稀で、鶏肉、魚、牛乳などの食品に含まれるたんぱく質が原因となることが多いです。食物アレルギーは、嘔吐や下痢だけでなく、かゆみや過剰な毛づくろいといった皮膚の問題を引き起こすことがあります。