イタリアン・グレーハウンド

優雅でしなやかなスタイルと長い手足は永遠の憧れ

温和で従順、愛情深くて甘えんぼう。たっぷりの魅力が人気の理由 陽気で明るく、愛情深い優しい性格をしています。穏やかで賢く、飼い主に従順なので、とても飼いやすい犬種です。繊細で臆病な一面もあり、慣れない人や動物には人見知りしたり神経質な部分をみせることがあります。

小さくても猟犬気質。特性を生かしたしつけを 穏和で明るい性格です。頭がよく、飼い主の言葉を聞き分けるので、しつけはそれほど難しくありません。子供のいる家庭や、ほかにペットがいても飼いやすいといえます。ただし、臆病だったり神経質な一面もあるため、早いうちから、社会性を身につけるように、いろいろな経験をさせるようにしましょう。もちろん成犬になってからでも遅くはありません。愛情をこめて接することによって、不安を徐々に和らげてあげましょう。あせらず経験を重ねることによって、少しずつできないこともできるようになっていきます。 元々、獲物を視覚で捉えて素早い足で追いかけるのがサイトハウンド（視覚獣猟犬）の犬種の特性です。この特性とは、動く物に反応して追いかけることです。そして獲物を追いつめていき、場合によっては獲物を噛んでしまうことがあります。そのため、普段の散歩の際に、もし獲物と錯覚してしまうような対象が出現したら、追いかけてしまうことがあるかもしれません。もしもの時にリードがすりぬけないように、しっかりと握るように注意しましょう。 非常に寒がりなため、環境温度が寒くなりすぎないように十分に配慮する必要があります。冬はエアコン温度をやや高めに設定し、毛布等の潜り込めるような場所を用意してあげましょう。外出時には防寒のための洋服を着せてあげましょう。夏もエアコンで寒くなりすぎないように注意する必要があります。 スレンダーな骨格から、骨折が多く見られます。運動能力が高いので、イスやテーブルにジャンプして上りたがりますが、足元がすべらないように環境を整える必要があります。普段から適度な運動を心がけ、体重が増え過ぎないように注意しましょう。また、膝蓋骨脱臼といった関節系の病気も見受けられます。日頃から歩き方や走り方などはよく観察するにしましょう。 そのほか、白内障や緑内障、網膜剥離といった眼の病気の報告もあります。初期の段階で見つけられるように、ちょっとおかしいな、と思ったら、すぐに獣医師に相談するようにしましょう。

古代エジプト時代に崇められていた犬たちの末裔 小型のイタリアン・グレーハウンドは、古代エジプトでファラオの宮廷に既に存在していた小型のグレーハウンドの末裔です。たくさんの花瓶や器の絵から、この犬種がラコニア（ギリシア）を通り、紀元前５世紀初期にイタリアに渡ってきたことが分かります。この犬種が最も発展したのはルネッサンス時代の貴族の宮廷です。イタリアン・グレーハウンドの姿がイタリアの巨匠や諸外国の巨匠たちの描いた絵画の中に出てくるのは珍しいことではありません。