多くの場合、健康なうんちは健康のしるしです。愛犬のうんちに目を光らせることは、起こっている可能性のある健康問題に気付くための良い方法と言えます。健康なうんちとはどういう状態か、うんちの色や堅さによってわかる犬の健康状態について学び、いち早く愛犬が抱えているかもしれない健康リスクに対して対応しましょう。
犬のうんちの特徴は、4つの「C」があります。その「C」とは、色(Color)、中身(Content)、堅さ(Consistency)、被膜(Coating)です。
健康な犬のうんちは、チョコレートブラウンのような、茶色から黄褐色のような色をしています。
健康な犬のうんちは、消化しきれなかった食物、水分、細菌/微生物などを含みます。目視では確認ができないので、獣医師の検査が必要です。
健康な犬のうんちの堅さは少し堅めで、小麦粉でできた子ども用粘土くらいです。ほとんど割れ目のない丸太型をしていて、転がそうとすると砕けて小さい塊になるような堅さが理想的です。
最後の被膜(表面付着物)は、健康な犬のうんちには見られません。表面に何も付いていなくて、中から突き出ているように見えるものもなければ、問題ありません。
子犬は生後1年間、ワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成犬は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢犬や特別なケアが必要な犬は、より頻繁な検診が必要になる場合があります。

愛犬が病気か判断するときも、先ほどの4つの「C」が役立ちます。楽しいことではないかもしれませんが、愛犬の新鮮なうんちを観察することは、異常をみつけるのに一番簡単な方法です。
うんちを芝生からつまみ上げたとき、健康ならば後には何も残っていないはずです。粘液の被膜は大腸の炎症に伴ってみられることが多く、普通は下痢と同時にみられます。二日以上続けて愛犬のうんちに粘液を見つけたときは、獣医師に連絡して、次にどうするべきか判断してもらってください。
説明した通り、健康な犬のうんちはチョコレートブラウンのような色をしています。では、どのような色の場合に注意が必要なのか、色別に説明します。
緑色のうんちは、おそらく胃の不調を和らげるために、草を食べていると思われます。また、胆嚢の問題であることもあるため、獣医師に相談しましょう。
これは胃または小腸で出血している兆候かもしれません。黒色またはえび茶色のうんちが見られる場合は、獣医師に相談しましょう。
黒色またはえび茶色のうんちと同じく、出血の兆候で、出血部位は下部消化管である可能性があります。赤いうんちが見られる場合は、獣医師に相談しましょう。
肝臓、膵臓、または胆嚢の問題を意味していることがあります。黄色いうんちが見られる場合は、獣医師に相談しましょう。
寄生虫がいる兆候の可能性もあります。白い斑点があるうんちが見られる場合は、獣医師に相談しましょう。
うんちの堅さを評価するとき、ほとんどの獣医師は、非常に硬い(ほぼ乾燥している)を1として、非常にさらさらしているを7とした、1から7までの尺度を使用します。うんちが少し緩い程度なら不安に思う必要はありません。注意したいのは、非常に硬い、または緩い場合です。
うんちがとても硬い場合は、便秘の兆候である可能性があります。便秘は、普段の食事内容、水分不足などに加え、ストレスや病気といったことも原因として考えられますので、獣医師に相談しましょう。
うんちがとても緩い場合は、下痢の兆候である可能性があります。便秘と同様に、食事内容をはじめ、ストレス、アレルギー、感染によるものなど様々な原因が考えられますので、獣医師に相談しましょう。
愛犬のうんちが不健康になり始めたときに、獣医師が過去の記録と比較できるように、健康診断のときに健康なうんちのサンプルを持って行くことが重要です。何らかの不調(食べない、吐く、元気がないなど)が見られるとき、たとえうんちが健康そうに見えても、ペットを獣医師に連れて行く時はいつも糞便サンプルを持参するといいでしょう。多くの場合、糞便サンプルを顕微鏡やその他の検査で調べてみると、いくつかの情報を発見することができます。
動物病院に持って行く健康な、または不健康な糞便サンプルを採取するときは、必ず清潔な袋を使って、サンプルをやさしくつまみ上げ、浅い清潔な蓋付きプラスチック容器の中に入れてください。動物病院に持って行けるときまで、サンプルを冷蔵します。うんちがさらさらすぎてつまみ上げられないときは、その堅さが分かるような鮮明な写真をスマホで何枚か撮影しておきます。緩いうんちの場合には、清潔な工作用スティックやプラスチックスプーンを使って、一部をすくって容器に入れることも試してみてください。
たとえ採取のときに、手袋をしたり袋を手にかぶせたりしていたとしても、うんちをつまみ上げた後は必ず手を洗ってください。
熱い場所や芝生の上に長時間放置されていたうんちはサンプルとして使えません。これらのうんちには、もともとなかったゴミや寄生虫が付いてしまっている可能性があります。
最後に注意していただきたいのは、うんちをすぐに片付けることが、とっても有益ということです。たとえば、庭に放置されたうんちがたくさんありすぎると、犬が自分のうんちを食べ始めてしまうおそれがあります。また、犬の糞便が地下水に浸透して水源を汚染したりする可能性がある場所では、公衆衛生上の問題も生じます。
うんちは愛犬の健康について多くを語ってくれることを覚えておいてください。良き飼い主なら、愛犬とその健康状態をよりよく理解するために、これらのアドバイスをきちんと守って下さい。
犬のうんちは、誰もが喜んで取り上げる話題ではありませんが、愛犬の健康全般の優れた指標になります。徴候を早期に発見することが、愛犬の健康を確実に維持する手助けになるのです。
筆者紹介
クリッシー・クリンガーは教育者、ライター、そして2人の子供、3匹の犬、3匹の猫の母親です。愛犬のジェイクは、隙あらば彼女の膝の上に乗るのが大好きです!ペンシルベニア州の田舎で、アクティブで環境に優しいライフスタイルを楽しんでいます。
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