愛犬が頻尿になったり、排尿の格好をしているのにおしっこが出ていなかったり、飼い主としては不安になりますよね。本記事では犬の頻尿について、原因や想定される病気・疾患や予防方法等について紹介します。
犬の頻尿も人間と同じくおしっこの間隔が短くなったり、1日のおしっこの回数がおおくなったりすることをさします。 普段に比べておしっこの回数が増えたり、間隔が短くなったり、何度も排尿の格好をしているがおしっこが少ないなどの場合には頻尿の可能性があります。
犬の頻尿は、病気が原因となっている場合と、特に病気というわけではなく、体の正常な反応として排尿の回数が多くなっている場合とがあります。
尿の回数が増える病気としては、おおきくわけて、2パターン考えられます。
いわゆる下部尿路疾患と呼ばれる、膀胱や尿道などの疾患により、頻繁に尿意を催す場合と、そもそもの尿の量が増えてしまうために尿の回数が増えている場合に分けられます。
ちょこちょこと何度も排尿したり排尿姿勢をとったりして一般的に「頻尿」と認識されるのは、下部尿路疾患のときが多い。毎回たくさんの尿が出てなおかつ回数も多いのであれば、「多尿」の状態の可能性が考えられます。
頻尿となることの多い、いわゆる「下部尿路疾患」には以下のような例があります。
「膀胱炎」:細菌感染をはじめ、様々な原因でおこります。
「膀胱結石・尿道結石」:膀胱で結石ができる病気で、膀胱炎の一因になることも。さらに、結石は膀胱から尿道への出口や尿道内で詰まってしまうこともあり、痛みが強く出たり、うまく排尿できなくなったりします。おしっこの姿勢を頻繁にとるのに、ほとんどおしっこがでないようなときには、大至急動物病院に連絡を。
頻尿となっている愛犬に特に病気が見つからなかった場合には、体の正常な反応として排尿の回数が多くなっているのかもしれません。環境や食事の見直しをしてみるとよいでしょう。
病気以外に頻尿になる可能性として存在する環境要因や食事要因ですが、主に下記のことが考えられます。
子犬は生後1年間、ワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成犬は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢犬や特別なケアが必要な犬は、より頻繁な検診が必要になる場合があります。
下部尿路とは、一般的には、膀胱から尿道の出口までを含んだ尿の通り道を指します。頻尿の原因となる下部尿路疾患のひとつである、膀胱結石症や尿道結石症になりやすい犬の特徴は以下のとおりです。
頻尿の原因となる下部尿路疾患のひとつである、膀胱結石症や尿道結石症には様々なタイプがあり、どんな犬でも起こる可能性があります。ただ、オス犬では時に非常に深刻な問題となるケースがあり、注意が必要。
オス犬は尿道がメスより狭いので、膀胱などでできた結石が詰まってしまうことがあります。結石が完全に尿道をふさいで排尿できなくなってしまうと、命にかかわりますので、大至急動物病院へ。頻繁に排尿の姿勢をとるのに、うまく尿ができないような様子があるときも、できるだけ早く受診しましょう。
下部尿路疾患はしっかり予防、対策を行い症状が重くなる前にしっかりと治療してあげることが重要です。
愛犬は半年に1回程度、定期的に尿検査を行うことが望まれます。尿検査をすることで尿中の沈殿物を見つけたり、pH値検査などを行い炎症や細菌感染をしっかり調べることができます。尿結石症をおこすおそれがありそうな場合には、食生活の見直しをすすめる場合もあります。
頻尿になっていると感じたら、まずは環境要因、食事要因の可能性をしっかり確認した上で、同内容を獣医師に伝えられるかたちでメモし、かかりつけの動物病院の獣医師に診てもらいましょう。特に、出ている尿の量が少なすぎる場合には、可能な限り早く動物病院に行きましょう。排尿時の様子の動画などがあると診断の助けになることもあるので実施しておきましょう。そのほか、日ごろから尿の色やにおいも気にしておくと、異常に早く気づける可能性があります。
犬の頻尿は様々な原因によって引き起こされるため、しっかりとした健康管理と定期的に尿検査をはじめとした動物病院での検査を行いましょう。
この記事は私たちのスタッフライターの一人が執筆しました
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