ノルウェージャンフォレストキャットの祖先となる猫は、北欧神話に登場するほど、ノルウェーを中心とした北欧で長い間愛されてきた歴史の古い猫ですが、詳細はよくわかっていません。冬の寒さが厳しいこの地域で長く暮らしていたことから、寒さに強い形質が受け継がれてきたのでしょう。1930年代より以前は猫種としての認識はされていなかったようです。
1930年代、ノルウェーのブリーダーたちは、地元で愛されるこの猫をキャットショーで受け入れられるような品種に育て上げようと思い立ち、活動を始めました。ノルウェージャン・フォレスト・キャットが初めてキャットショーに出陳されたのは、第二次世界大戦前のノルウェーでのことです。
しかし第二次世界大戦時はその活動が中断され、一時は絶滅の危機にまで瀕してしまいました。戦後、保存活動が再開され、その後、1979年に米国にはじめて持ち込まれました。そして、1984年には米国の愛猫協会(TICA: The International Cat Association)によって公認血統種として認定されました。米国では米国原産のメイン・クーンがすでに国中を魅了していましたが、あきらめずにノルウェージャンをショー会場に連れてくることに尽力したブリーダーグループのおかげで、米国でもよく知られるようになり、熱烈なファンを獲得するに至ったのです。