愛猫の体重がどれくらいか、ちゃんと答えられますか?たぶんこれくらい・・・って、それっていつ測ったものでしょう。見た目もあんまり変わらないし、食欲もあるし、という状態だと、そんなに体重の事は気にしない方も多いかもしれませんね。実は、体重って健康チェック項目としてはシンプルだけれどもとても重要な項目です。何らかの健康トラブルの予兆であったり、体重の増減によって結果的に健康に影響を及ぼすこともあります。猫の体重チェックの重要性と、自宅でもできる体重測定の方法をご紹介します。
まだ子猫の場合には、体重計に乗ることに慣れてもらうのにちょうど良い時期です。子猫はとても軽いので、デジタル時計か、あるいはキッチンスケールを使うとよいでしょう。
子猫で成長段階のうちは、2週間ごとの体重測定が理想的です。順調に成長しているかを、飼い主さんも獣医師も確認することができます。多くの場合、猫は生後6ケ月程度でほぼ成猫の大きさになるので、それ以降は月に1回の体重測定で十分でしょう。以下にその方法を紹介します。
ほとんどのデジタル体重計は読み取れるまで数秒かかるので、その間にじっと座っていてくれるようにトレーニングしましょう。お気に入りのおやつを手に持ちながらそれに興味を示している間に座っていられるように誘導します。これができるようになれば、一番簡単な猫の体重測定の方法です。
少し気が散りやすくて落ち着きのない場合には、猫用バスケット(キャリー)を使うという方法もあります。猫にキャリーを好ましいものと認識してもらうことは、すべての飼い主さんにお勧めできる良い習慣です。たいてい猫がキャリーを目にするのは動物病院やペットホテルに連れて行かれるときだけなので、どうしたってキャリーは嫌なことと結び付けられてしまいがちです。お気に入りのクッションを入れたキャリーを居心地のいい静かな場所に置いたりして、普段のベッドとして使ってもらいましょう。キャリーの中におやつやおもちゃを置いて、猫が中に入るように促すこともできます。
子猫は生後1年以内にワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成猫は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢猫や特別なケアが必要な猫はより頻繁な検診が必要になる場合があります。
体重測定のタイミングで、キャリーの扉を閉めてキャリーごと重さを測ります。このとき、キャリーが体重計の上に均等に乗っていて、床に触れていないことを確認してください。重さを記録したら、猫を出して中の敷物なども含めてキャリーを計量し、先ほど計ったキャリーと猫の重さからキャリーの重さを差し引きます。
3つめは、飼い主さんが猫を抱っこしたまま体重計に乗るという方法です。キャリーを使う方法と同じように、まずは抱っこした状態で重さを測ってから飼い主さんの体重を測り、それを差し引いた差が猫の体重です!ただし、抱っこが嫌いで逃げようとしたり暴れたりする場合には、猫が落下したり飼い主さんが怪我をしたりする可能性があるので、無理に行うのはやめましょう。
体重チェックは飼い主さん自身ができるシンプルで分かりやすい健康チェックの方法です。子猫のときは順調に成長しているか、の指標になり、成猫になったらそれを維持できているかの指標になります。猫も加齢や去勢・避妊処置などによって必要なカロリーが減少していくので、注意しないと体重は増加傾向になりますし、一方で何らかの不調や病気で少しずつ体重が減ってしまうケースもあります。体重チェックをしていなければ、このような増減の変化に気づきにくく、対処が遅れがちです。体重の増加にしても減少にしても、その変化に気づくことは本当に重要です。何事も備えあれば憂いなし!毎月猫と一緒に体重をチェックして健康ライフを楽しみましょう。
監修:ハイン・マイヤー博士(DVM、PhD、Dipl-ECVIM-CA)
この記事は私たちのスタッフライターの一人が執筆しました
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