猫をお迎えするには、保護施設や知人から譲り受ける、あるいはブリーダーから入手するなどの方法があり、さらに、子猫か成猫か、という選択肢もありますよね。一見ハードルが高そうに感じるかもしれませんが、成猫を迎え入れることは、子猫にはないメリットが多くあります。きっと挑戦してよかった、と思える経験になることでしょう。
猫は1歳を過ぎるといわゆるおとなの猫、成猫とされます。猫の一生のうちの最盛期で、だいたい7歳頃まで続きます。
成猫を迎え入れるメリットのひとつは、トイレなどの基本的なしつけに子猫ほどの時間をかけなくてもよい、ということです。猫のトイレの設置場所とや猫の好むトイレの砂の種類などに注意して、安心して排泄できるような環境を整えてあげましょう。
アメリカ動物虐待防止協会 (ASPCA)*¹ によると、子犬や子猫は何が安全で何が危険かまだよく分かっておらず、「ダメ」の意味もまだ知りません(または気にしません)。そのため、行動を見張って、注意するタイミングを逃さないようにしたり、トレーニングの時間を設けたりなど、いろいろと時間をかける必要があります。それと比べると、成猫はそこまで付きっきりになる必要がないため、お互いのペースを大きく崩すことなく暮らし始めることができます。
また、成猫は性格が確立しているので、一般的に譲渡がスムーズに進みます。シカゴの保護施設PAWS Chicago*² によると、おとなの猫は自分の正直な性格を見せてくれるので、ライフスタイルや家族構成に合った子を選びやすいのだそうです。まだ体も性格も発達途中にある子猫とは違って、成猫はさまざまな物事の好き嫌いや行動の特徴などが把握しやすい、といったことが言えるでしょう。
保護施設では猫と実際に毎日接しているスタッフに話を聞くことができるので、それぞれの猫の気質やタイプなどを教えてもらうことができます。自分のライフスタイルや希望を伝えることで、それに合った個性をもつ猫の候補を紹介してもらうこともできるでしょう。
保護施設では、猫をフリーにさせて交流できるようなスペースが設けられていることもあります。こういった場所は、実際に猫と触れ合って相性を確認するにはとてもよい機会です。是非、家族全員で参加してください。特に子どもさんがいるご家庭では重要です。引き取ってから保護施設に返すようなことは絶対に避けたいことです。
子猫ももちろんかわいいのですが、小さい時期はあっという間に過ぎて、すぐに大きくなります。ご紹介してきたように、ある程度性格や相性が分かっていれば飼育しやすいですし、仲良く楽しく暮らしていくことができるでしょう。落ち着いたおとなの猫だって、とてもかわいいものです!
子猫は生後1年以内にワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成猫は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢猫や特別なケアが必要な猫はより頻繁な検診が必要になる場合があります。
猫を家に迎える際は、必需品をあらかじめ準備しておくとスムーズです。トイレや猫砂、お手入れ用品、新鮮な水、ヒルズ サイエンス・ダイエット(インドアキャット アダルト)等の年齢にふさわしいキャットフードが挙げられるでしょう。それとおもちゃも忘れずに!子猫ほどではありませんが、成猫も遊びが大好きですし、猫のためにもなります。猫じゃらしやネズミのオモチャなど、猫の好みを確認して準備しておきましょう。遊びは、猫の健康維持のための運動、という目的のほか、本能を刺激しストレスを解消するという意味でも大切です。
基本的に、猫は1日の大半を寝るか休むかして過ごします。そのため、猫のお気に入りの居場所を用意するようにしてあげてください。コーネル大学 Feline Health Center*³ によると、猫は休息する場所として暖かい場所を好むため、とくにシニアの猫には隙間風が入らないところに柔らかいベッドなどを準備して居場所を用意するとよいでしょう。足腰に不自由がある場合には、暑くなり過ぎないように注意します。冬は、暖炉や暖房、薪ストーブなどの熱源から離れた場所を選ぶようにします。また、シニアの猫は関節炎になりやすいため、お気に入りの場所やトイレ、水や食事などにアクセスしやすくして、暮らしやすい配慮をしてあげてください、と説明しています。
一般的に成猫の場合、子猫よりも新しい環境に慣れるまでには時間が必要です。以前暮らしていた環境や、そもそもの性格も大きく影響しますが、猫の信頼を得るまでには時間がかかるもの、と認識しておきましょう。猫は1頭1頭異なるため、新しい環境に完全に慣れるまでの時間もそれぞれ。とにかく焦らず、猫のペースに合わせましょう。きっと気付いたときには、いつのまにかなじんでいることでしょう。
成猫の魅力が伝わりましたか?それぞれの個性を大事に、これからはじまる楽しい猫との暮らしを大いに楽しんでくださいね!
参照先:
*1 https://www.aspca.org/blog/older-pet-may-be-perfect-pet
*2 https://www.pawschicago.org/news-resources/all-about-cats/getting-started-a-guide-for-bringing-home-a-new-cat/benefits-of-a-mature-cat
*3 https://www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/cornell-feline-health-center/health-information/feline-health-topics/loving-care-older-cats
クリスティン・オブライエンはライターであり、母親であり、長年猫を飼っています。彼女の2匹のロシアンブルーは家を牛耳っています。Care.com、What to Expect、Fit Pregnancyにも記事を掲載しており、ペット、妊娠、家族生活について執筆しています。InstagramとTwitter(@brovelliobrien)で彼女をフォローしてください。
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低カロリーのフードで、猫の体重管理をサポートすることができます。無駄のない筋肉づくりに必要な高品質なたんぱく質を豊富に含み、風味豊かで栄養価の高い食事となるよう厳選された原材料を使用しています。臨床的に証明された抗酸化成分、ビタミンCとEが、健康な免疫システムの維持をサポートします。
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