飼い主さんの中には、ペットの喉にものが詰まってしまって、ヒヤっとした経験をお持ちの方もいることでしょう。実際、このような事故が起こるときは、本当に一瞬の出来事だったり、あるいはたまたまペットから目を離した隙に起こったりなど咄嗟の出来事が多く、すぐにその場でなんとかしなければならない状況のことがほとんどです。すぐ近くに動物病院があればいいですが、多くの場合でそのような状況ではないでしょう。
人間でも、高齢の場合などで食べ物を喉に詰まらせて窒息してしまう事故が知られていますが、ペットでも食事やおもちゃなどをあわてて飲み込んでしまって窒息し、救急処置が間に合わなければ最悪の場合命を落としてしまうこともあります。このような緊急事態に対応できるように、是非飼い主さんとしては救急法の知識を身につけておきたいものですね。
犬の喉にものが詰まった場合、まずは犬はむせて咳をし、何とか吐き出そうとします。詰まったものの大きさによっては息が吸えない状況になっている場合もあると、バンフィールドペットホスピタルは言います。それでも吐き出せないと、犬はさらに口や頭を前足で必死で掻く仕草をします。窒息状態が続いてしまうと、犬の意識がなくなり倒れてしまいます。このような状態は非常に危険です。
犬が咳をしたり、顔を掻いたりすることは、他の理由でも起こることではありますが、喉にものが詰まったときの状況は、必死さが違います。犬の様子をよく観察するようにしましょう。

まずはパニックにならず落ちつきましょう。可能であれば愛犬の口の中をチェックして、食べ物が中に挟まったり詰まったりしていないか調べましょう。安全に口の中をチェックできて中に食べ物があった場合、指で安全に取り除くことができるかどうか確かめてみましょう。状況的に口の中を見るのが難しい場合には無理強いはしないようにします。このようなとき、犬もパニックになっているため予測不能な行動を見せることがあるからです。小型犬や中型犬の場合は背中の肩甲骨の間を5回ほど叩くことを繰り返してみましょう。ペットが吐き出そうとしたタイミングに合わせて行います。
子犬は生後1年間、ワクチン接種のために複数回の通院が必要になる場合があります。成犬は一般的に年に1回の検診が効果的ですが、高齢犬や特別なケアが必要な犬は、より頻繁な検診が必要になる場合があります。
犬の喉に詰まっているものを取り除けない場合は、犬のための別の救急法を行わなければなりません。PetMD では、ハイムリック法(腹部突き上げ法)を推奨しています。小型犬の場合、注意深く仰向けにして、胸郭のすぐ下の上腹部に圧力をかけることを勧めています。大型犬の場合は、座っている犬の背中側からお腹へ介助者の両腕を回します。そして、人に対して行うのと同じように、握った拳をもう片方の手で包み、その両手を上前方に向けて突き上げます。ペットがものを吐き出そうとしたタイミングに合わせて行います。
PetGuide は、ウェブサイトで犬の抱え方を図で示し、以下のパターンを提案しています。
逐一口の中をチェックして、せっかく出てきたものをまた詰まらせたり、飲み込んだりしないように、取り出すように介助してください。PetCoach では、犬の呼吸が止まって意識を失ったときの救急法である、人工呼吸の方法を紹介しています。
上記の救急法を行うのと同時に、動物病院に連絡しすぐに向かえるように準備をします。詰まらせていたものが出てきたとしても、ほかに体に異変がないかどうか診てもらったほうが安心です。また取り出せそうない場合にも、動物病院に向かうようにしてください。かかりつけの動物病院に加えて、救急対応してくれる動物病院を調べておき、いざというときのためにすぐ連絡ができるように準備しておくことも大切です。
こういった窒息事故を予防するために、窒息のリスクの可能性のあるものには注意しすぎるくらい気を配ることが重要です。たとえば、ドッグフードは通常粒サイズについてよく考えられて作られていますが、それでも小型犬が大型犬用のドッグフードをあわてて飲み込んでしまった場合、窒息を起こすおそれがあります。犬にはサイズに合ったフードを選ぶことが重要ですし、小型犬と大型犬の両方を飼っている場合には、食事場所を分けるのも一つの方法です。そして、どんなに注意していても、避けられないこともありますから、犬に食べ物を与える時には、必ずそばにいて見ているようにしましょう。また、食べ物以外にも、犬が喉に詰まらせる可能性のありそうなものは、確実に犬の手の届かないところに片付けてください。赤ちゃんや子ども用のおもちゃの多くは犬の興味を惹きやすく、かつ大きさや構造が犬の窒息の脅威になる可能性があるため、注意が必要です。犬のおもちゃを選ぶときは、バラバラに壊れて愛犬が欠片を喉に詰まらせるような可能性のない、丈夫なものであることを確認してください。
犬との生活は楽しいこともたくさんありますが、想定外の事故が起こってしまうこともあるかもしれません。日頃から予防を心がけること、もしもの時に備えて、必要なことを調べたり準備したりするようにしていきましょう。
エリン・オリラは、言葉の力、そしてメッセージが対象とする読者に情報を伝え、さらには変革をもたらす力を信じています。彼女の執筆活動はインターネット上や紙媒体で展開しており、インタビュー、ゴーストライター、ブログ記事、クリエイティブ・ノンフィクションなど多岐にわたります。エリンはSEOとソーシャルメディアに関するあらゆる知識に精通しています。フェアフィールド大学でクリエイティブライティングの修士号を取得しています。Twitter(@ReinventingErin)で彼女に連絡するか、http://erinollila.com で彼女について詳しくご覧ください。
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